元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

飛行機とお酒と夜景が大好きな台湾在住サラリーマン。日々の生活の中で感じた取り留めもないことを綴っています。(Twitter: @superflyer2015)※2017年夏に中国に引っ越しました。(http://chinalover.hatenablog.com/)

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ショーン・マクアードル川上(川上伸一郎)氏の学歴詐称はなぜ問題なの? 学歴はそんなにまで重要なのか? 台湾は学歴社会?

「ショーンK」ことショーン・ マクアードル川上(川上伸一郎)氏の学歴詐称の件が現在日本で話題になっているようなのですが、なぜ学歴詐称がいけないことなのかに関して書かれているものがあまり見当たらなかったので、ちょっと個人的に買いてみたいなと思い筆を取った次第です。

 

学歴詐称はなぜ深刻な問題になるのか?


多くの方たちが「嘘」をついた彼を批判しているわけですが、そもそも学歴詐称というのはそんなに悪いことなのでしょうか?
学歴があろうとなかろうと、彼は彼ですし、彼の発言等の「アウトプット」は変化しません。なのになぜ、彼はこんなに批判されなければいけないのでしょうか?

それは、「学歴は金になるから」及び「これを看過してしまうと、実際に優れた学歴を持った人たちの地位が揺らぐから」だろうと私は思います。

まず、学歴というのは間違いなく金になります。わかりやすい例で言えば、大学生が家庭教師をやる場合です。所属大学によって、時給はびっくりするくらい大きく変化します。時給1,500円で働いている人がいれば、6,000円で働いている人もいます。でも、学生証の提示を求められるなんてことは普通ありませんから、嘘をつくことも可能です。私は昔、ある富裕層の家庭に面接に行った際に、「模擬授業を見学させて欲しい。それを見て採用するかどうか判断したい。」と言われましたが、「短時間で自ら相手の能力を推し量ることのできる人」なんていうのは実際にはかなり少ないのではないでしょうか。
あとは、社会人になってからも、所属企業などによって給料にものすごく大きな差が出るなんてことはよくあります。今の日本には年収400万円未満の40代がたくさんいるそうですが、その倍以上もらっている30代だってたくさんいるわけです。特に民間企業への就職の際などには、かなり強力な「学歴フィルター」が存在していますから、いい会社で働きたかったら学歴は「十分条件」ではないけれど間違いなく「必要」です。

そして、「学歴なんて重要ではない」と考える人が増えた場合に困るのは、「学歴に助けられてきた人たち」です。そういった人たちが社会のアッパークラスの大部分を占めていることは言うまでもありませんから、徹底的に批判して自らのポジションを守る必要があるわけです。本当に「スキル」があって高い賃金をもらっている人というのは、実際は案外少ないのではないでしょうか。旧帝大、早慶、MARCHなどの出身者をこれまでにたくさん見てきましたが、学歴を知ってびっくりすることが少なくありませんでした。

 

人の能力を正確に評価するにはすごく時間がかかる


ありふれた言葉ではありますが、個人的にはやはり、「学歴や職歴ではなく、本人の能力を正確に評価するべき」だと常に思っています。実際のところ、一緒に半年間くらい仕事をしてみれば、相手の能力はけっこう正確にわかるものです。ただ、やはり時間がかかります。本人の適性まで見抜こうと思ったら、最低でも一年間くらいは必要だと思います。入社試験でコミュニケーション能力の一部分くらいは判断できるのですが、実際に仕事ができるかどうかなんて、あんな短い時間の面接では絶対にわかりません。ですから、学歴を重視するしかないのです。「とりあえず、このくらいの努力はできる人なんだな」とわかりますから。

ちなみに、私の本音としては、終身雇用を完全に廃止して、公務員を含めた全ての労働者は3年間か5年間程度の任期制にするべきだと考えています。真面目に働いていればもちろん任期は更新されるべきですし、不真面目な人や能力があまりにも不足している人には早めに出て行ってもらうべきです。
こうすることによって、「実際の能力」が重視される社会にちょっとずつシフトしていくのではなかろうかと思うのですが、どうでしょうか?

 

台湾は学歴社会なのか?


これは本当に職業次第です。
台湾では会社員の給与水準がけっこう低く、飲食店の経営等の自営業の方が「夢がある」といったムードがあります。
他にも、土木や配管工等の手に職系の仕事もけっこう稼げるという話を聞いたことがあります。

ある同僚曰く、ただ会社員になるだけであれば就職自体は学歴を問わずそんなに困難ではないけれど、一流企業や行政系のいいポジションを狙おうと思うと、日本以上に学歴が重視されるそうです。求められるレベルは、とりあえず最低限大学院の修士課程を出ていることと、英語が普通に使えることなのだとか。でも実際のところ、多くの人が欧米の大学院を出ていたりするので、日本人にはちょっと想像が難しいくらいの実情だったりします。先日総統選挙で競い合ったあの二人だって、修士号どころか博士号を持っていますからね。。。

 

まとめ


ということで、実社会において「学歴」というのは、その人の能力の一端を表す「信用情報」みたいなものなのだと思います。ですから、お金にも直結します。したがってそれを詐称するということは、「詐欺」に近い意味合いがあるとも言えるわけです。お金が手に入るということは、必ずそのお金の出所があるということを意味しますから。

それでも、実際のところ、彼はけっこう意味深長ないいことも言っているんですよね。
私は彼の学歴なんかには興味無いので、機会があれば一緒に仕事をしたいくらいです。20年間もの長期間、このレベルの嘘を突き通すのは、多分テンプル大学に入学して卒業するよりもはるかに難しいことだと思うんですよね。ですから、彼は今後テレビに出ることはなくても、きっと食うのに困るようなこともないような気がします。