元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

乙武洋匡氏の不倫の件でなぜ彼の妻である仁美さんが謝罪をする必要があるのか? なぜ彼の「タイプ」は「自分に自信のない人・暗い人」なのか?

(*この記事は台湾とは関係ありません。)


また不倫!?
なんて思ってしまうほど今年は有名人の不倫の話ばかりですね。
「浮気」ではなくて「不倫」ですから、本当に深刻な事態だと思います。

 

「五体不満足」で有名な乙武洋匡氏が不倫


昨日、今日と大きく報道されているわけですが、「五体不満足」で有名な乙武洋匡氏が不倫をしていたそうです。

乙武さんは2001年に早大時代の後輩である仁美さんと結婚していて、現在は2男1女の父親です。三番目の子供は昨年産まれたばかりだそうです。

今回の不倫の件は本人も事実だと認めているそうで、人数も一人ではなく、結婚後五人ほどと不倫の関係にあったそうです。なんでも、一緒に旅行に行くような関係の女性が三人、残りは「ひと晩限り」の関係だったのだとか。

 

なぜ彼の妻である仁美さんが謝罪をする必要があるのか?


なんで私がわざわざこの件についてブログに書いたのかと言うと、先ほど目にしたニュースにあまりにも驚いたからです。

乙武さんは本日早朝、自身の公式ホームページ上に謝罪文を掲載したようなのですが、なぜか奥さんである仁美さんの「謝罪文」も掲載されているのです。マスコミは仁美さんの「コメント」と紹介していますが、確かに謝っていますから、間違いなく「謝罪文」です。
以下、当該文章を引用させていただきます。

 

『週刊新潮』の報道について


 このたびは私の不徳の致すところにより、多くの方にご迷惑、ご心配をおかけして、たいへん申し訳ございません。

報道された私の行いは、これまで支えてきてくれた妻と、私を慕ってくださっている方々を裏切る行為であり、決して許されるものではありません。

以前より、妻には私のこれまでの行いを打ち明け、話し合いをしておりました。一生かかっても償いきれないほどの過ちであるにもかかわらず、妻は私を許し、やり直そうと言ってくれました。

「夫として、父として、もう一度、あなたを家族として迎え入れたい」と言ってくれた妻に、今度こそ応えたいと思っています。

失った信頼を回復するのは決してたやすいことではありませんが、いま一度、自分を見つめ直し、家族と向き合っていく所存です。

妻や妻のご両親、3人の子どもたちに心より謝罪し、またこれまでの仕事や活動のなかでお世話になっているみなさまに深くお詫び致します。


2016年 3月24日
乙武洋匡



このたびは、夫、乙武洋匡の行動が週刊誌で報じられた件につきまして、多くのみなさまにご迷惑をおかけしたことをお詫び致します。

このような事態を招いたことについては、妻である私にも責任の一端があると感じております。

今日に至るまで二人でしっかり話し合った結果、3人の子どもたちのためにも、あらためて夫婦ともに歩んでいくことを強く決心致しました。

本人はもちろん、私も深く反省しております。

誠に申し訳ございませんでした。


2016年 3月24日
乙武仁美



乙武氏の謝罪文はまあいいとして、問題は奥さんである仁美さんのコメントです。
「妻である私にも責任の一端がある」とか「私も深く反省しております」とか、これはいったいどういうことなのでしょうか?
彼女は世間に対して謝らなければならないようなことをしたのでしょうか?

乙武氏は「肉体関係もあった」と明言しているようですから、奥さん側にも何らかの非があって謝る理由としては、「乙武氏に対して性欲処理を怠った」ことぐらいしか思いつかないのですが、実際のところはどうなのでしょうか。
彼の四肢の一部は欠損しているということで、我々とはまたそのあたりの事情が異なるのかもしれません。実際に「性の介助」に関しては、世界各国で様々な取り組みがなされていますし、障がい者への介助にまつわる大きな課題の一つでもあります。

もし、「奥さんが謝る理由」がそれでないのだとしたら、あとは純粋に「夫を守ろうとしている」か「夫に強要された、もしくは、乙武氏が勝手に書いた」の二択しかないような気がします。
乙武氏は過去に「自分に自信のない人・暗い人・僕に興味がない人という3拍子揃った人が好き」と言っているようですから、前者だと考えるのが理にかなっているような気がします。

 

これもまたある種の「affirmative action」?


それにしても、「自分に自信のない人・暗い人が好き」という表現からはかなり強烈な「劣等感」が容易に見て取れるわけで、やはり心の中にはかなり深い闇があったのでしょうね。
障がい者が不倫をするのは、もしかしたら、自身に対するある種の「affirmative action」なのかもしれません。

ただ、仮にそうだとしても、今回の件は障がい者に対するイメージの低下にもつながるでしょうから、間違いなくマイナスの効果しか生みません。
ネット上では、「五体不満足だけれど、股間大満足!」だなんて揶揄されていますが、腹を立てている障がい者の方はかなり多いのではないでしょうか。

私も昔、彼の「五体不満足」を読みました。
感動しました。
「障がいはただの個性」なのだと素直に納得できました。
多少不便なことはあるだろうけれど、みんなで助け合えばきっと何とかなるだろう、と思っていました。

でも、今回の件で「心の中の深い闇」を垣間見てしまいましたから、なんだかちょっとそういった人たちと接するのが怖くなりました。彼らの笑顔の裏には、そういうのがあるのかもしれないって、知ってしまいましたから。

 


というのはもちろん冗談で、彼が単に人としてクズなだけだと思います。障がいの有無なんかには一切関係なく、「クズはクズ」なのだと彼は示しただけなのです。

 

メディアに簡単に感化されてはいけない


最後に、これは個人的に本当に腹が立ったから書くわけですが、彼の書いた「五体不満足」は当時様々なところで「推薦図書」に指定されていて、この本で読書感想文を書いた、もしくは課題として書かされた子供がかなりの数存在するという一つの事実があります。
もちろん、内容に問題があったなどと言うつもりはありません。ただ、著者は道徳や倫理観が著しく欠損した人物であったという事実が今はっきりしたわけです。

彼が不倫をしたからと言って、彼の本の内容が「嘘」に変わるわけではないけれど、彼が不倫をするような人物だということがわかっていたら、誰もあの本を推薦図書には指定しなかっただろうし、そもそもそんな人の書いた本、買ってまで読もうとすらしなかったでしょう。
これもまた真実なのです。

だから私は基本的に、「著者の顔が見える本」はあまり好きではありません。
「知名度」や当人の「特殊性」で売っているような「色」がついた本は、どうも苦手なのです。
適当に買って読んだ本に心を動かされ、後で著者のことを調べてみたらすごく特殊な経験をされている方だった、なんてことがたまにあるのもまた事実なのですが。

ということで、いかなるメディアに関しても言えることですが、「キャッチーな何か」に簡単に惹かれるのではなくて、できる限りニュートラルな視点で、よく観察して、本質を掴もうと試みることが大切なのだと思います。
そういった観点から言って、彼の本が本当に価値のあるものだったのかどうか振り返りたいわけですが、正直なところ、もう内容を忘れてしまいました。ただ、再度読む気はありません。