元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

今でもよくわからない台湾での友達の作り方。台湾でのサラリーマン生活のリアルな感想。

孤独


土曜日ですが、やることがないのでブログします。

 

数年間住んでもできなかった「友達」


台湾にいられる残りの時間がだんだんと少なくなってきました。数ヶ月後には、私は台湾を離れます。

ということで、最近は台湾で過ごした数年間を振り返ることが多いです。いろいろあったような、実は案外何もなかったような、でもやっぱり思い出そうと思えばいろいろ頭に浮かんでくるっていう、、、まあそんな感じです。

私は美食家でも台湾マニアでも何でもなくて、酒だけ飲めれば幸せなただのアル中サラリーマンですが、人というか人間は大好きです。人との絡みの中でしか、人は幸せを感じられないと大昔から思い込んで生きてきました。

そんな人間ではあるのですが、結局、台湾で友達はできませんでした、、、

日本にいた頃の友達も失いましたから、現在の孤独感は本当に半端ではありません。

 

taiwanlover.hatenablog.com


「同僚」はいますけれど、友達とはやはり違いますからね。個人的な「友達の定義」はすごくシンプルで、「プライベートで会える人」のことだと思っています。要は、自由に使える貴重な時間を割いてまで会いたいと思う相手かどうかということですね。

皆さんには、そういう人、いますか?

 

難し過ぎる社会人になって以降の友達作り


学生時代は何もしなくたって友達なんて自動的にできました。私のような根暗というか、最近のネットスラング(?)で言うところ陰キャでも、部活にサークルにアルバイト、何をしていても勝手に友達くらいはできました。見栄を張って誇張表現をするのなら(笑)、異性の友人だろうが恋人だろうが、気付けばそこに誰かがいました。時間が足りず、会う相手を選ぶ必要に迫られることも多かったです。

でも、社会人になったら一気に状況が変わり、全てがイージーモードからスーパーハードモードに変化しました。

共感できる人、いらっしゃいますか?

なぜか?と問われてもよくわからないのですが、個人的には、「敵の存在を認識するようになったから」なのではないかな、なんて思っています。自分が落ちることを喜ぶ人や、その際にメリットを享受できる人が存在する、ということです。結果、本音を徹底的に隠さざるを得なくなり、自ら他者との間に適正な距離感を設定する必要が生まれるわけです。

そういうのが無い状態を「イノセント」なんて呼ぶのかなと、私は勝手に思っています。

学生の頃の私は、とにかく「嘘」が大嫌いで、自分の考えをストレートに述べることに一切の抵抗がありませんでした。その結果、先輩なんかと喧嘩になることもあったけれど、しばらく揉めた後で、朝まで酒飲んで仲直りして、、、みたいな感じで、いろんなことがすごく健康的に動いていたような気がします。

大人は分別ができてどうのこうのなんてよく言うけれど、ぶっちゃけ、ただみんな黙ってるだけじゃんっていう、、、

本当に大人になんかなりたくなかったです。

 

台湾の人たちはどうしているのか?


それでは次に、台湾の人たちがどうしているのかに触れたいと思います。もちろん、こういうのは個人個人で全然違いますから、私の周囲にいる人たちの例です。

まず、家庭がある人たちですが、土日は家族というか、奥さんや旦那さんと過ごす人がほとんどです。日本人的には信じられないかもしれませんが、こっちの夫婦は年取っても仲の良さがあり得ないレベルです。50代の夫婦でも普通に手を繋いで外を歩きます。皆さんは、親が手を繋いでいるところ、見たことがありますか? 私はありませんし、想像もできません。ですから、最初はドン引きしましたが、その後、日本の夫婦たちがむしろ普通ではないということに気付きました。欧米でも、夫婦なんて年取っても結構ベタベタしていますしね。

次に独身の人たちに関してですが、みんな少なくとも暇そうにはしていません。徹底的に趣味に走る人が多いです。同じ部署の人たちだと、ある30代の男性は日本のアニメにどハマりしていて、週末は二次元の世界にどっぷり。40代のキリスト教徒の女性は、土日のうちの片方は朝から教会に出かけ、教会友達と一緒に過ごし、残りの1日は台湾独立派の集会(?)みたいなのに出ることが多いのだとか。集会がない時はハイキングを楽しむことが多いとのこと。別の30代の女性は、どうやら裏の顔(?)は有名ブロガーだそうで、間接的に聞いた話だと、週末はブログ執筆に費やしていて数万人のファンがいるのだとか。私もそのブログを覗いてみましたが、完全にプロの仕事でした。また、現在一緒にプロジェクトを進めている20代女性は週末の度に結構離れた場所にある実家に帰り、親戚や地元の友人たちと過ごしているそうです。

う〜ん、こうやってあらためて書いてみると、普通と言えば普通ですね。まあでも、日本人で教会友達がいる人は少ないでしょうし、毎週末帰省するなんていう人も少ないような気はします。

一点、特記すべきだと思うのは、インターネットやスマートフォンへの依存度は何となく台湾の人たちの方が高いような気がします。中年と言われるくらいの年齢の人たちでも、スマホでゲームをしている人が非常に多いようですし、SNS中毒な人も多いです。これに関しては、日本でも似たようなことが起きているとは思いますが、特に台湾の人たちのSNSへの写真投稿熱(主に自撮り)は凄まじく、写真を撮るのに週末一生懸命になっている人は日本よりも多いような気がします。

 

日本の独身男性の特徴


なんだかんだ言って、少なくとも私には、台湾の人たちはみんな結構活動的に見えます。良い意味で忙しないというか。多分、最も問題になるのは日本の独身男性なのではないでしょうか。

実は私にも、日本に数人だけ友達がいます。先日、そのうちの一人と連絡を取ってみたのですが、彼から聞いた話には結構ショックを受けました。彼は有名企業の社員で、独身、彼女は今はいないそうです。「社会人になってから友達作るのって超大変じゃない?」という話で盛り上がりました。彼の週末の過ごし方なのですが、毎週欠かさず、女の子がいるお店に通っているそうです。

今この記事をどのような方が読んでいらっしゃるのかわかりませんが、「うんうん、、、わかるよ」ってなりますか?

私は若かった頃はわからなかったけれど、今なら理解できます。やっぱり中年サラリーマンの一人暮らしは寂しいですから。実は私は、反フェミニスト兼男女共同参画社会推進派でして、あの手の店は基本的に廃止するべきと考えていますから、私は一切行きません。金がなくて行けないからというわけではありません。まあ実際金はないけれど。

でも、彼の気持ちはよくわかります。人によるとは思いますが、年取って寂しがり屋になる男ってすごく多い気がします。いろんなお店が日本にはありますが、例えば、昔はキャバクラなんかに行く人の気持ちは一切理解できなかったけれど、今ならわかります。ただ、話をしたいだけなんですよね。偽りでも、女の子の笑顔には癒されますしね。

私くらいの年になってくると、部下もできるわけで、外ではとにかく徹底的に格好をつけなければなりません。キリッとした顔を維持し、会話の際には笑顔を振りまき、ビジネスパートナーに会った際には自ら握手をしに行く。他社でのプレゼンの際には、徹底的にチートを試みる。身振り手振りを交え、好きでもない奴に偽りの表情を見せる。もちろん見てくれも重要ですから、最大限気をつける。デブや臭い奴なんて論外ですしね。

そんな生活をしていると、特にやることのない週末なんかには、ドーンと気分が落ち込んだりするんですよね。デッカイ鬱みたいなのにフワッと包まれるというか。

実は今日も、そんな気持ちでこれを書いています。

 

結論


以上の考察により、私がたどり着いた結論は以下の二つです。

  1. 友達は大切にした方が良い。特に、学生時代の友達は一生大切にすべき宝物。
  2. 海外に出るのなら、なるべく早いうちの方が良い。留学が間違いなくベスト。社会人として行くのなら駐在員として行くべき。現地採用は待遇が良い場合を除けばお勧めできない。


兎にも角にも、友達って本当に大切だと思います。特に、学生時代からの友人はやっぱり特別です。何年経とうと、会えば一瞬で昔に戻れる。昔の呼び名が、意識せずとも口から飛び出す。特に男の場合、結婚を機に友人と一気に疎遠になる人が多いけれど、頑張ってでも関係を保つ価値は十分あるような気がします。

また、数年間台湾で社会人をやってみて思うことですが、海外に出るのなら早いほうが絶対に良いと思います。年をとるってことは、それだけ人間関係の蓄積があるということなわけで、年をとればとるほど、新天地で一から関係を築くのは難しくなるような気がします。なので、やはり最も理想的な方法は留学だと思います。もちろん、できることなら語学留学のようなものではなくて、こちらの大学もしくは大学院で正規の学生として学ぶのが理想的です。詳細は割愛しますが、外国人なら一流大学にも入りやすいようですし、奨学金制度も充実しています。大学院なら、給料だってもらえます。欧米の有名教授の元で学位を取得した教授も日本よりもはるかに多いので、そういった方面への道も開けます。

社会人として海外に出る場合は、もちろん国にもよるとは思いますが、一般的にはやはり、駐在員として行くのがベストな選択肢ではないでしょうか。IT企業の技術者として高待遇で、、、とかなら話は別ですが、とりあえず台湾に現地採用で来るのは基本的には私はお勧めしません。中国語ができる以外に何のスキルもない日本人が普通に働こうとしたら、冗談抜きに月給は3万元(約108,000円)です。台北市内であっても、その額でなんとか生きてはいけますが、そんな余裕のない生活をするくらいなら、日本でフリーターでもやった方が豊かに暮らせるのではないでしょうか。お金なんて、年をとればとっただけ多く必要になるものですし、後々日本に帰る予定なら、日本の年金保険料が大きな足枷になったりもします。当ブログの読者の中には、本気で移住を検討されている方もいらっしゃるようですが、十分に将来設計を煮詰めた上で判断されることをお勧めします。

友達の話から最後お金の話に移ったわけですが、案外無関係ではなかったりするものです。貧困や経済的不安からくるストレスって、結構エグいですからね。私だって、日本人駐在員からバーで飲もうよと誘われて断ったことが何度もあります。つい先ほども、遠く離れたスーパーまでわざわざ安い酒を買いに行ってきました。いい歳して、、、本当に情けないです、、、