元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

「台湾ではトイレットペーパーは流してはいけない」は本当か?

これに関してネット上にはいろいろと情報がありますが、私はそれらに満足できていません。ですから、今回少し踏み込んで、できる限りリアルな情報をお届けしたいなと思い、筆、もといキーボードに手を置いた次第です。

 

「台湾ではトイレットペーパーは流してはいけない」は本当か?


これは日本人的には「あり得ない」話かもしれませんが、ガイドブックには基本的に書いてありますから、知っている方は多いかと思われます。

トイレの個室には、便器の近くにゴミ箱(蓋が付いている場合も付いていない場合もある)が置いてあって、用を足した後、汚れたトイレットペーパーはそこに捨てる。排泄物と一緒に流してはいけないというわけです。

ところで、皆さんはこのルールをしっかり守っていますか?
台湾に来たことがある方はどうされましたか?

それでは、私が普段どうしているかを書いておきましょう。
と言っても、皆さんそんなことに興味はないかもしれませんが、、、(笑)

実は、私は日本にいた時と同様に、基本的には毎回普通に流しています。(例外は後述)

実は、台湾に移ってきた時、このことがとにかく心配で、現地在住日本人の方に聞いてみたんです。そうしたら、「流れるようであれば、普通に流しちゃって大丈夫ですよ。すごく古いビルなんかにあるトイレで、下水管が細くて排水機能が十分でない場合は流さない方がいいです。詰まりやすいですから。でも、台北なら基本的には大丈夫ですよ。すごく古いビルは大地震でだいたいなくなっちゃいましたから。」とのことでした。その後、職場で台湾人の同僚に聞いてみたところ、「実際には普通に流せるって話はよく聞くけれど、自分は子供の頃からずっと流すなって教わってきたから、ゴミ箱に捨てるのが普通なんだよね。ゴミ箱を見てみればわかると思うけれど、みんなそっちに捨てているでしょ。」とのこと。結論が出ず、どうにもこうにも気になった私は、家の壁の修理に業者さんを呼んだ時に、その方は水周りも扱っている業者さんだったので、直接聞いてみました。するとその人はおもむろに我が家のトイレに行って、トイレットペーパーを数枚便器の中に捨て、流しました。水が流れる様子を観察した後で一言。「ここは大丈夫。普通に流して全く問題ないよ。」その日以降、私は安心して流せるようになりました。

プロが言うんだから間違いないでしょう。「機能が十分なところでは、流してOK」ということです。ただ問題は、「初めて利用するトイレでそれをどうやって判断するのか?」ということですよね。ですから、台湾ブログの管理人としては、やはり「流さずゴミ箱に捨てましょう」と言わざるを得ないわけです。誰かに迷惑をかける可能性のある選択をするよりも、確実な方法を選んだ方が良いに決まっていますし、それが「マナー」というものでしょう。私も、家と職場以外ではゴミ箱に捨てるようにしています。みんなそうしているわけですから、特に抵抗は感じません。

多分、日本人にとってこれが特に問題になるのは、現地で友人の家を訪れた際などではないでしょうか。私には、これまで知人宅で大きい方をする機会はありませんでしたし、これを読んでいる方の多くにもそういった機会はそうそうないかと思いますが、想像するとウ〜ン、、、と悩んでしまいますよね。例えば、もしそれらしきゴミ箱が置いてあったとして、その家の人たちは普段そこに捨てずに流していたら、、、なんて考えると、変な汗が出てきます。まあもう恥ずかしがらずに直接聞いてみるのが一番なのかもしれません。

 

台湾で使われているトイレットペーパー


「流しても大丈夫か?」という問題に関連して、多分説明しておいた方がいいだろうと思われるのが、「台湾のトイレットペーパーにはいくつか種類がある」ということです。

「そんなの日本も同じじゃん」と思われるかもしれませんが、日本のは基本的に全部巻かれて円柱状になったものですよね? 台湾には、そうではない日本で言うところのボックスティッシュのような形状になっているものもあって、特に家庭用として一般的に広く使われているのです。おそらく旅行で来たことしかない方は知らない話だと思いますが、とりあえず、まずは現物を見てみましょう。

 

台湾で使われているトイレットペーパー

 

台湾で使われているトイレットペーパー


箱ティッシュのように普通に一枚ずつ取り出して使います。トイレットペーパーとしての用途以外にも、普通にティッシュとしても使えますから、こういったものを各テーブルなんかに置いている飲食店もあります。これ、結構素材が柔らかくて、詳細は割愛しますが(笑)、トイレットペーパーとして使用した際の性能は日本のロール式のものよりも優れていると思います。私が最初にこれを使った時には、台湾はお尻に優しい国だなと思ったものです。みなさん「台湾のトイレ関係は遅れている」と言いますが、私は台湾に移ってきてからそっちのトラブルが無くなりましたから、個人的には、必ずしも遅れているとは言えないような気がします。

ちなみに、濡れると溶けるというかすぐボロボロになりますから、家で使って普通に流したいのであれば、これを使うべきだと思います。

逆に、流さない前提で、厚めの結構しっかりした素材のロール式のものも普通に広く使用されています。デパートの中のトイレなんかでよく見かけますね。実際のところ、トイレの排水性能によってはこれも普通に流せるのですが、まあやはり「流さない前提のトイレットペーパー」なのだとは思います。

ですから、もしどうしても気になる、、、という方は、上の写真のようなタイプの商品を一つバッグの中に入れておくのもアリかもしれません。相対的な話ではありますが、あっちの方が明らかに流れやすいとは思うので。ちなみに、スーパーマーケットでは複数パックまとめてしか売っていませんが、コンビニならバラで買うことができます。

 

結論


まあいろいろと書いてしまいましたが、誤解を招かぬよう最後に肝心なことだけ書いておきたいと思います。

まず、今回書いたのは、台北市内、つまり台湾で最も栄えたエリア、少なくとも日本の地方都市よりはだいぶ発展しているようなエリアでの話です。私が勝手に想像するに、少し田舎なんかに行けば、「流すなんてとんでもない!」という地域もたくさんあるかと思います。

兎にも角にも、みすみすトラブルを引き起こすほど馬鹿げたことはありませんから、台湾を訪れる際には、「原則流してはいけない」ということを念頭に置いておいてください。

最後に、トイレ関連でもう一つだけ。ウォシュレット(シャワートイレ)に関してはないものと思っておいた方が良いかと思います。高級ホテルや一部のデパートの中のトイレには付いていますが、まだあまり一般的だとは言えません。

ということで、以上、現地からのレポートでした。