元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

「檸檬紅茶」というニックネームの由来

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みなさん、こんにちは。檸檬紅茶です。

 

檸檬紅茶さんのプロフィール - はてな

 

ずっと前から書こう書こうと思って後延ばしにしてきた「檸檬紅茶というニックネームの由来」についてちょっと今回は書いてみたいと思います。本当は台湾にいるうちに書きたかったのですが、、、まあ仕方ありません。

 

ということで、私の好きな非アルコール飲料の話。

 

ニックネームの由来


あれは20xx年の夏、台湾は台北の端にある某施設内。
ボロいビルではあるけれど、冷房はしっかり効いているため暑くはない。

 

時計を見ると、午前11時半。正午を過ぎると周辺の飲食店は大混雑するから、ちょっとだけ早めに昼食を摂りに屋外へ。35℃くらいはあるのだろうか。湿度もそれなりにあるからめちゃくちゃ暑い。いつもの小汚い食堂の扉を開ければ、いつものおばちゃんの声が耳に飛び込んでくる。
「何にするの?」

 

いつものように、70元(約270円)の汁無し麺と25元(約100円)のスープ、そして30元(約120円)の茹で野菜を注文。店内はエアコンの性能がショボいから扇風機フル稼働。快適ではないけれど不快でもない。

 

そこのメシは美味い。私が約2年間のブログ運営の中で絶対に店名や場所を明かさない程度には美味い。これが台湾ご飯の本当の美味さ。高級レストランじゃこれは味わえない。

 

食べ終わったら代金を支払いまた外へ。
暑い。食事後だから余計に暑い。汗が噴き出してくる。

 

何か冷たいものでも、、、なんて思いつつ、ふと職場とは逆方向を向いたところ、数十メートル先に「超大杯」の看板が。そちらの方向には行ったことがなかったから、近くに飲み物のお店があるなんて知らなかった。

 

足を運んでみると、そこにあったのは「店」と呼ぶには足りない程度の「カウンター」だった。民家の軒先にちょこんとある小さなカウンター。奥の方は薄暗くて、おばあちゃんが一人椅子に座っていた。私の姿に気付くと近づいてきて一言。
「何にするの?」

 

メニューを見ても中国語だからよく分からない。でも、一つだけわかるものがあった。
そう、、、それが「檸檬紅茶」。

 

サイズを聞かれたけれど、それもよく分からないから「中サイズ」でお願いした。氷の有無も聞かれたけれど、いったい誰がこんな季節に氷無しを望むのだろうか。30元(約120円)を支払って受け取ると結構なサイズ感。こりゃ飲みごたえがありそうだ。

 

オフィスに戻って、ストローを突き刺しまずは一口。

 

「なんじゃこりゃっ!!!」

 

美味い。ものすごく美味い。
甘さの中に絶妙な檸檬の酸味。いや、違う。酸味が明らかに強めで、それがその飲み物を檸檬紅茶以上の何かに変えていた。

 

この日以降、私はもう狂ったようにほぼ毎日それを飲んだ。
何回か通った後は、おばあちゃんも「檸檬紅茶ね」としか言わなくなった。

 

要は、砂糖入りの甘い紅茶にあらかじめ絞ってペットボトルに入れてある檸檬果汁を注いだだけの飲み物なのだけれど、檸檬果汁が新鮮なもので、かつ投入量も多かったから美味しかったのだ。まあでも、説明してしまえばそれだけの話。

 

ブログ開設の際に真っ先に浮かんだ言葉はそれだったから、本当に迷う間もなく決まった。

 

今はもう飲めない檸檬紅茶


毎年、暑くなってくると私はそこに足を運び、暑い日が続く限り通った。数ヶ月間会わなくても、おばあちゃんはしっかり私のことを覚えてくれていた。あとは、特に冬季はお客さんが少ないせいか、シャッターが下りていることも多かった。

 

2017年の初夏。つまり今年のことなのだけれど、なぜかどれだけ気温が高くなっても、シャッターが上がることはなかった。

 

理由は分からない。周囲のお店の人に聞いてみるのに必要な中国語能力は私にはないし、同僚にわざわざ通訳をお願いする気にもならなかった。

 

だから、実は今年はまだ、私は檸檬紅茶を飲んでいません。

 

「似たような店なら他にいくらでもあるのでは?」なんて思われるかもしれないけれど、私はそういう人間なのです。

 

新しいニックネーム


ということで、ニックネームを変えようと思います。

 

今いる国には、檸檬紅茶なんていうハイカラな飲み物は存在しません。みんな毎日ひたすら「お湯」を飲んでいます。ちょっとまともなレストランに行くと、やかんがポンとテーブルに置かれるのですが、中身はもちろんお湯です。

 

新しいニックネームは「北京ダック」にしようと思います。
吊るされて、テリテリと長い時間焼かれるあのダックたちを見ていると、今の私そのものに思えてならないのです。

 

今悩んでいるのは、「北京ダック」にするか、中国語表記の「北京烤鴨」にするかです。

 

本気にしました?

 

んな名前にするわけがない、、、(笑)

 

思い出に死は存在しないのです。

 

おまけ(お茶の話)


せっかくなので、ついでにちょっとだけ、お茶の話を一つ。

 

当サイトの管理人は、実は元々お茶が大好きです。「お茶」と一言で言っても、緑茶や台湾の高山茶はもちろんのこと、紅茶やコーヒーも大好きです。

 

若い頃は緑茶ばかり飲んでいましたが、社会人になってしばらく経った後からは紅茶とコーヒーを飲むことが増えました。仕事のある日はコーヒーで、休日に恋人とまったり過ごす時なんかはいつも紅茶。ですから、台湾に移る前にも紅茶にはいろいろと思い出があって、それがニックネームの由来になっているのも事実だったりします。

 

せっかくなのでご紹介しますが、私がいつも飲んでいたのは、「マリアージュフレール(MARIAGES FRÈRES)」のものです。たまに銀座の店舗に足を運び、そこで飲むこともありましたが、基本的にはデパ地下にある店舗なんかで茶葉を購入し家で飲んでいました。

 

どれも美味しいので特定の銘柄を挙げることにはあまり意味がないのですが、私はよく「ヌワラエリヤ」を購入していました。香りにも味わいにも品があり、本当に素晴らしいひと時を楽しむことができました。

 

ついでに、コーヒーについてもちょっとだけ書いておきましょうか。
私がいつも購入していたのは、「カフェ・バッハ」さんの豆です。南千住駅から歩いて行ける程度の距離にあります。私は特にこちらの「マンデリン」が好きでした。

 

あとは、たまにですが、「カフェ・ド・ランブル(CAFE DE L'AMBRE)」さんにも足を運んでいました。銀座にあります。せっかくこの世に生まれたのなら、こちらのコーヒーをちびちびやりながら、あの独特の空間で、「人生の意味とは?」なんて考えてみるのも悪くはないのかもしれません。

 

これらは完全に趣味の世界ですから、もうこのくらいにしておきますが、東京という街の魅力はこういうところにあると私は考えています。せっかくなので、私が足繁く通ったバーなんかに関しても語りたいところなのですが、まあ台湾ブログに書く話ではありませんね(笑)

 

兎にも角にも、こういったレベルのものに触れるのが当たり前だったごく普通の日本人が、ある日急に台湾に引っ越すことになり、現在は中国の僻地にいるわけです。今も、汚い空気を吸い、不味いコーヒーを飲みながらこれを書いています。美味しかったコーヒーの味、キラキラ輝くティーカップを手にしていた日のことを思い出しながら、、、