元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

台湾における物価(給与・住居編)

所得

 

ブログを開設したばかりということで、まずはこのブログを訪れる方の多くが興味を持っているであろう台湾における物価について書いてみたいと思います。海外旅行の際に必ずガイドブックでチェックするのは、やはり現地の物価だったりしますからね。

台湾で使われている通貨は「台湾元(NTD = New Taiwan Dollar)」なわけで、日本円でいくらに相当するのかも書いていきたいのですが、如何せん最近は為替相場の変動が激しくて、正確な値を書くのは簡単ではありません。
ぜひgoogleで「NTD in Yen」と入力して検索してみてください。現時点での為替レートが表示されるはずです。
とりあえず決めないと円に変換できないのですが、ここ数ヶ月間の変動を見ていると「1台湾元 = 3.6~3.8円」くらいのレンジに入っていることが多いので、中間をとってここでは「1台湾元 = 3.7円」とすることにします。
また物価はもちろん都市部と田舎ではけっこう異なりますので、ここでは台北市内を仮定します。東京で言うところの23区内の話だと思ってください。

書き始めてみたところ、かなり長くなってしまったので、三つの記事に分け、最後に全体をまとめる感じにしたいと思います。最初、「衣・食・住」の順番で書いていこうかと思ったのですが、「衣」に関しては特に面白い話がないので(笑)、順番を逆にし、かついくつか関連するトピックを混ぜて、、、以下のような順番で見ていくことにします。

  • 給与・住居編
  • 交通・飲食編
  • 衣類・通信編
  • まとめ


それでは今回は「給与・住居編」です。

 

給与(サラリーマンの月給・アルバイトの時給)


まず初めに給料について見てみます。いったい台湾の人たちはどのくらいの給料をもらっているのでしょうか?
一般的に新卒の給与は「26,000元(約96,000円)」と言われています。日本の半分くらいですかね。ちなみに、マックやモスバーガーでアルバイトをした場合の時給は「110元(約400円)」ですから、やっぱり日本の半分くらいですね。
毎年ものすごい数の台湾人が日本に旅行に行っているわけですが、日本旅行が彼らにとってそんなに簡単なものではないということが容易に想像できるのではないでしょうか。

 

住居(不動産価格・賃貸物件の家賃・ホテル)

 

不動産価格


次は住居についてです。日本同様ピンキリなので、一般的に書くのは簡単ではないのですが、例えば台北市内で新築のマンションを購入しようと思うと、東京よりも高いです。東京の山手線の内側にある高層マンションは1億5千万円くらい出せば買えますが、台北市内ではだいたい「1億元(約3億7千万円)」くらいします。台湾の人口は日本の約5分の1ですが、台湾島のサイズはだいたい九州と同じで、かつ台湾には山が多くて人が住めるエリアは決して広くないため、このように不動産が高くなっているのです。もっとも、職場の同僚に聞くとみんな「中国人が投資目的で不動産を買いまくったからだ!」と言っていますが。本来なら中国人は台湾で不動産を購入することはできないのですが、どうやら仲介業者が存在するようで、そういった会社経由で不動産の買い占めが起こったというか、現在も進行中だそうです。
ちなみに、「高層マンションの話なんてどうでもいいよ」という方もいるでしょうが、その辺にある築30年以上のボロいマンションでも普通に「2,000万元(約7,400万元)」くらいはします。
一軒家に関してはわかりません。というか、台北市内に一軒家なんて存在するのだろうか、、、

 

賃貸物件の家賃



どのくらいのレベルの部屋かで大きく異なるわけですが、一人暮らし用のワンルームでだいたい「15,000元(約55,000円)〜23,000元(約85,000円)」くらいです。ただ、私もいろんな物件を実際に見て家を決めましたが、ごく普通の日本人なら15,000元くらいの家に住むのはけっこう抵抗あるのではないでしょうか。ぶっちゃけいろいろと汚いです。窓無しの地下室なんてのも普通にありましたし。東京で7万円くらいで借りることのできる標準的な部屋を想定すると、2万元(約74,000円)程度は出した方が良いような気がします。ですから、台北と東京ではだいたい似たような金額になるのではないでしょうか。「狭くて汚くても全然OK」というメンタルの強い方であれば、1万元(約37,000円)くらいの物件にも住めるかとは思います。
ちなみに、台北市から離れると一気に安くなります。私の同僚は郊外にワンルームを借りていて、家賃は8千元(約3万円)だけれど部屋自体はそこまでひどくはないと言っていました。
家族向けの物件に関して私は詳しくありませんが、赤ちゃんがいる知り合いは毎月4万元(約15万円)払っていると言っていました。その人の奥さんが古い物件を嫌がったらしいので、メンタル強めの夫婦(笑)ならもっと安くいけると思います。
なお、お風呂は基本的にシャワーのみでバスタブはありませんが、比較的新しい高めの物件であればついていることもあります。
賃貸物件の探し方に関しては、もし機会(もしくはリクエスト)があれば後日記事にしたいと思います。

 

ホテル



これは旅行でいらっしゃる方向けに書いておきます。booking.comとかagoda.comといったような宿泊予約サイトで調べてみればわかりますが、東京と比べて明らかに高いような気がします。東京で7千円くらいで泊まれるごく標準的なビジネスホテルと同じくらいのレベルなら、日本円で1万円程度は出さないといけないような気がします。もっと安いホテルもありますが、あまりオススメはできないです。ただ、一部の例外を除いて、この国では日本と違い一人で泊まっても二人で泊まっても料金は同じ、つまり一部屋あたりの価格設定なので、複数人で泊まる場合は日本よりも安く感じるかもしれません。
経済的に余裕がある方であれば、高級ホテルに泊まるのもアリだと思います。「マンダリンオリエンタル」、「ル・メリディアン」、「Wホテル」、「シャングリラ」などなど、誰でも知っている有名ホテルチェーンはだいたい台北にも進出しています。価格は東京と比べてやはり少し高めに設定されているような気がします。ちなみに日系ホテルなら、「オークラ」があります。

台湾は格安旅行の行き先としてもよく知られていますから、「どうせ寝るだけだから宿代はとにかく安く抑えたい」という方も少なくないのではないでしょうか。そういった方にはいわゆる「ゲストハウス」がオススメです。要は「一つの部屋に複数のベッドが設置されていて、他の人とシャアする」タイプの宿のことです。日本にもゲストハウスはそれなりに存在していますが、どちらかと言うと外国人観光客向けで、日本人で滞在経験のある人は少ないのではないでしょうか。
宿泊料は宿によってまちまちですが、「500元(約1,800円)〜1,000元(約3,700円)」くらいで泊まれるところが多いです。「台北 ゲストハウス」なんてキーワードで検索すればたくさん出てくるはずです。同室になった初めて会う人と友達になれたりするケースもありますから、そういうのに興味がある人には特に向いているかと思われます。ちなみに、あえて今回は特定の宿泊施設の紹介はしませんが、オーナーが日本人のゲストハウスもあります。

 

公共料金(電気・水道)



季節に依るわけですが、私の場合、電気代が毎月だいたい2,000円くらい。夏の多い時で3,000円くらい。水道代はだいたい700円くらい。日本に比べると明らかに安いですね。ちなみに、うちではガスは使っていないので、料金については知りません。

ついでに書いておくと、水道水は一応直接は飲まない方がいいそうです。煮沸すれば大丈夫。普通にその水でみんな洗顔したり歯を磨いたりするわけですが、特に臭いがきついなどといったこともないので、普通に生きている上では全く気になりません。子供の頃とは違って、日本にいたとしてもそもそも直接水道水は飲みませんから、個人的には何も違わないような気がします。また、飲食店で出される水は基本的には大丈夫なはずです。もちろん浄水器を使っていますから。私の会社にも全フロアに浄水器が設置されていて、ボタン一つで「冷たい水」、「常温の水」、「熱湯」の三種類が利用可能です。こっちの人の多くはマイボトルを持っていて、みんなよくそれに浄水器で水を入れています。

もう一つ面白い話としては、台湾でレストランに入ると、店によっては日本にあるお店のように水を持ってきてくれるのですが、基本的に氷は入っていません。常温なので、特に暖かい時期は少し温かかったりします。何でも、こちらの人たちにとっての常識として「冷たい飲み物は体に悪い」というのがあるからのようです。最初はこれがすごく嫌だったのですが、今ではもう完全に慣れました。逆に氷水飲んだらびっくりするかも(笑)

ただもちろん、普通のジュース屋さんでは氷を入れてくれますし、ただ入れてくれるだけではなくて氷の量に関して希望を伝えることもできます。というか、氷が必要かどうか聞かれ、入れて欲しいと店員さんに伝えると、「どのくらい入れますか?」と聞かれます。同じような感じで砂糖の量についての希望も聞かれます。自分用に細かく調節してくれるところが本当に独特なんです。

 

 

ということで、今回はここまで。

次回は「交通・飲食編」。公共交通機関の料金や食べ物の価格などについて見ていきます。