元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

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中国語の教科書には必ず載っているけれど実際にはあまり使わない「再見」!? 日本人にぜひ覚えておいてもらいたいこと

たいした話ではないのですが、中国語の表現関係で、個人的にちょっと面白いなと普段思っている話があるので今回紹介してみたいと思います。
こちらに旅行でいらっしゃる方の参考になったら嬉しいなと。

 

日本人の多くが知っている三つの中国語表現


みなさんはどんな中国語表現をご存知ですか?
多分、「你好」、「謝謝」、「再見」あたりでしょうか?
中国語を一切勉強したことがない人でも、この三つに関しては知っている人が多いと思います。中国語の教科書どころか、地球の歩き方等のガイドブックにも必ず載っている表現です。

「你好」は普通に「ニーハオ」と発音すれば通じます。よく「こんにちは」と訳されますが、基本的には終日使えます。ただ、朝は「早安(おはよう)」かそれを端折った「早」なんて表現の方が一般的だと思います。

「謝謝(ありがとう)」は舌に力を入れないようにリラックスして素早く「シェシェ」と発音すればいいような気がします。「シエシエ」と言っても通じるけれど、なんか中国人みたいです。ただ、特別強く謝辞を述べたい時などには少し仰々しく「シエシエ」と言う場合もあります。逆に、軽く「どうも」なんて言いたい場合には、二個続けずに「謝」とだけ言えば十分です。私は初め、二文字の熟語なのだと思っていました。。。

「再見」はカタカナ表記が難しいのですが、あえて書くなら、「ズゥアイジィエン」を素早く発声すれば通じると思います。「さようなら」と訳されることが多いのですが、日本語で「さようなら」なんて言うと、もう二度と会わない今生の別れのようなニュアンスが含まれると思うので、個人的には「また会いましょう」くらいの訳が適当かなと思っています。

 

中国語も時代とともに変化する!? 中国語の教科書には必ず載っているけれど実際にはあまり使わない「再見」


まず、「你好」は普通にけっこうな頻度で使います。誰かに会ったらとりあえずニーハオです。バスやタクシーに乗る時に運転手さんが言ってくることもよくあります。日本では、知らない人に「こんにちは」とはあまり言わないような気がしますが、こっちでは知らない人にも普通に使います。こっちで暮らしていて思うのですが、日本人って案外挨拶しない国民なのかもしれません。

你好がやはり主流ではあるのですが、近年、特に若い人たちの中には「ハロー」なんて挨拶する人も多いです。私は最初、自分が外国人だから英語で挨拶されているのだと思っていたのですが、そういうわけではないということに後ほど気付きました。若い女の子が特に好んで使っているような気がします。まあある種のファッションですよね。
ちなみに、日本語的な発音は「ハロー」なわけですが、中国語的には「ハーロー」みたいな感じです。英語の「hello」は「o」にアクセントが置かれていて、カタカナであえて書けば「ヘロウ」みたいな感じですから、それぞれかなり発音は異なります。ということで、現在の私は三か国語で「ハロー」が言えたりなんかするわけです(笑)

「謝謝」に関しては、問答無用で毎日何度も何度も使います。挨拶で「ハロー」という人はいても、なぜか「サンキュー」なんて言っている人は皆無です(笑)

次に「再見」ですが、これに関してはゼロとは言わないけれど、実際にはほとんど聞くことがありません。では、例えば、友達と一緒に過ごして別れる時に何て言えば良いのでしょうか? なんと「バイバイ」です。正直、最初はかなり戸惑いました。私は日本にいた時には、「またね〜」とか「じゃあね〜」なんて言うことはありましたが、「バイバイ」とは言わなかったので、、、
実際のところ、職場から退社する時に同僚は使っていますし、飲食店で食事をして、お会計を済ませて店を出る時にも店員さんから言われます。
「再見」もビジネスシーン等の特にあらたまった状況においては聞くこともありますが、かなり限定的なような気がします。
ということで、ぜひみなさんもこちらにいらした際には「バイバイ」を使ってみてくださいね!(笑) 発音はそのままですから、全く難しくはありません。

 

日本人のみなさんにぜひ覚えておいてもらいたいこと


最後に、特に旅行で台湾にいらっしゃる日本人のみなさんへのメッセージなのですが、「郷に入っては郷に従え」です。
よくこちらで日本人観光客を目にするのですが、とにかくみんな全然しゃべらないで黙ったままなんです。日本ならそれで問題ないのですが、こっちでそういった態度は本当に浮きます。飲食店に入ったり、デパートで店員さんが近付いてきたりしたら、ぜひ臆することなく「ニーハオ」と言ってみてほしいのです。きっとあなたの発音と容姿ですぐに日本人だということはバレますから(笑)
あとは、こっちの人たちはとにかくすぐお礼を言います。ですから、飲食店で席を案内されたり、メニューを手渡されたり、料理を運んでもらったりした際には「シェシェ」と言ってみてください。きっと店員さんも「どういたしまして〜」とか「いいんですよ〜」的なニュアンスの中国語を返してくれるはずです。返事の意味がわかるかどうかなんて問題ではないのです。

よく「中華圏の人はうるさい」みたいなことを言う人がいるけれど、見方を変えると、この国では日本以上に人と人との間のコミュニケーションが濃密なのだと思います。実際にこっちで働いていると、信頼関係で成り立っている部分が明らかに日本よりも多いことがわかります。日本が「書類社会」なら、台湾は「人社会」なのかななんて。もちろん、それに伴った弊害もあるのかもしれませんが。逆に日本社会では、記録が重視されるが故に長時間労働を引き起こしている面も少しくらいはあるのかもしれませんし。


ということで、旅行でこちらにいらっしゃる際には、上で書いたような簡単な挨拶やお礼の言葉だけでかまわないので、ぜひちょっとだけ勇気を出して使ってみていただきたいなと思います。
挨拶すると、こっちの人たちはみんなニコッと笑顔を見せてくれますから、きっと旅行がもっと楽しくなると思います。そもそも、相手の国で相手の文化を尊重するっていうのは、そういうことですからね。
とまあ偉そうに書いてしまいましたが、私もまだまだ勉強中です。。。