元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

(配偶者の呼び方)「ご主人」、「旦那さん」、「奥さん」。皆さんはまだそう呼びますか?

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ココが変だよ日本人特集第一弾!
それでは、いってみましょう!

 

事の始まりはTwitter


当ブログの管理人はいわゆる「ツイッタラー」でして、よくTwitter(@superflyer2015)を利用しています。ブログ記事の作成には数時間はかかる上、世間の厳しい目に晒されるため言葉遣い等色々と気をつけなければならないわけですが、ツイッターなら変な発言をしてもTL(タイムライン)がどんどんそれを押し流してくれるので非常に気楽だからです。

 

あとはまあ、「こいつとちょっと話してみたいな」なんて思われたブログ読者さんにとっても、ツイッターで絡む方がハードルが低いだろうと思います。荒らし防止のため、当ブログのコメント欄は承認制ですし、掲載されればやはりずっと第三者の目に晒されることになりますから。さらには、ツイッターの厳しい文字数制限がいい感じに機能しているという面もあるかと思います。

 

そんなツイッターなのですが、なぜか私に絡んでくださる方の中には既婚女性が相対的に多いです。ですから、例えば相手の恋愛観のようなものを伺った際には、「ご主人が本当に羨ましいです」なんて返信をすることもあります。

 

でも、こういった際に実は私は毎回軽くストレスを感じています。なぜなら、「主人」なんて言ったら、まるで相手の女性が犬や猫、もしくはメイド等の「従属的」な存在であると言っているようなものだからです。

 

では、他に良い表現はないのでしょうか。「旦那さん」という呼び方がありますが、これでは「主人と使用人」、もしくは、昔の「風俗嬢とパトロン」のような関係に思えて、やはり失礼だなと感じます。

 

でも、実際のところ、他に使えそうな表現が日本語にはありません。
これはもうみんなで議論するしかないなと思い、今回筆を取った次第です。

 

ということで以下、「配偶者の呼称」についてざっと見ていきましょう。

 

英語や中国語の場合


まず先に、外国語のケースを先にチェックしておきましょう。なぜから、日本語よりも簡単だからです。
なお、俗っぽい表現や台湾語等のローカル表現はここでは割愛することにします。

 

英語なら、皆さんもよくご存知の通り、「wife(妻)」と「husband(夫)」という呼称があります。相手の配偶者に関して言う場合には、「your wife」や「your husband」でOKですから、非常に簡単ですね。

 

中国語でも同様です。「太太(妻)」と「先生(夫)」という呼称があり、会話相手の配偶者について述べたい場合には、「你的太太」、「你的先生」と言えばOKです。ちなみに、日本語で言うところの「先生」は中国語では「老師」ですから注意してください。日本語で「老師」なんて言ったら仙人のようなお年寄りをついイメージしてしまいますが、中国語の「老」には「質が高い」といったようなニュアンスもあり、必ずしも「古さ」を意味しません。

 

自分の配偶者の呼び方


日本語において、自身の配偶者の呼び方は非常に多く存在するわけですが、最も標準的なのはやはり「妻」と「夫」だと思います。
ただ、厄介なことに、「あなたの妻」や「あなたの夫」という言い方は一般的ではありません。では、何と呼べば良いのか?というのが今回のテーマなのですが、それは後述するとして、先に「自分の配偶者の呼び方」に関して、他のものをチェックしてみましょう。

 

私の夫


女性が自身の配偶者を呼ぶ場合、以下のような呼称があるのではないでしょうか。

 

  • 主人
  • 旦那
  • 亭主
  • パパ
  • お父さん
  • パートナー
  • あいつ
  • うちのやつ
  • あのバカ


といったところでしょうか。

 

ちなみに、うちの母は昔から父のことを家の外では常に「主人」と言っていました。家の中では「お父さん」、母の両親(私の祖父母)や親戚に父のことを話す際には、恋人時代からのニックネームで呼んでいたようです。

 

既婚女性の皆さんは、普段どう呼んでいらっしゃいますか?
男女平等が叫ばれて久しいわけで、外ではまあ「夫」一択なのではないでしょうか。私が呼ばれる側だったら、やはり「夫」がいいですね。もちろん直接呼ばれる場合はやはり「あ な た」ですが、、、って聞いてないか(笑)

 

どうやら、最近では配偶者のことを「パートナー」と呼ぶ女性も多いそうです。LGBTの人たちのことを意識してあえてそういった表現を選んでいるのでしょうが、、、日本人なら日本語使おうよ。というのが私の考えです。LGBTの人たちがパートナーをパートナーと呼んだ場合、その場合の「パートナー」は日本語だと私は考えます。

 

私の妻


男性が自身の配偶者を呼ぶ場合には、以下のような呼称があります。

 

  • 奥さん
  • 嫁さん
  • 嫁はん
  • 家内
  • 女房
  • かみさん
  • ママ
  • お母さん
  • かあちゃん
  • 相方
  • 相棒
  • ワイフ


こんなところでしょうか。

 

ちなみに、うちの父は細かく使い分けていました。フォーマルな場では「妻」、上司の前では「家内」、友人の前では「女房」。家では「お母さん」で、親戚の前なんかでは「名前(呼び捨て)」でした。

 

既婚男性の皆さんは、普段どう呼んでいらっしゃいますか?
最近では女性の人権にうるさい女性が非常に多いので、「奥さん」とか「家内」みたいな呼び方は絶対に避けた方が良いでしょうね。いちいち文句を言われないように頭を使うのも、まあある種の処世術です。

 

私がもし既婚者だったらどの呼称を選ぶか?と考えると、、、難しいですね、、、
もちろん、うるさい人がいる可能性のある場所では「妻」と呼ぶでしょうが、親しい友人の前だったら、「うちの奥さんが、、、」なんて言い方をすると思います。専業主婦でいて欲しいとかそういう意味ではなくて、この表現、大和撫子的な何かを感じて純粋に好きなんですよ。日本語には、「”奥”床しい」なんて表現もあるくらいですしね。

 

あとこれは冗談だと受け止めていただきたいのですが、アメリカ在住経験のある知り合いの中に、自身の配偶者を「ワイフ」を呼ぶ人がいるのですが、毎回それを耳にする度につい思ってしまいます。「ダッ◯、、、」、いや、何でもないです。

 

話し相手の配偶者の呼称


さて、では本題に移りましょうか。

 

皆さんは、話し相手の配偶者のことをどう表現していらっしゃいますか?

 

私には、はっきり言って、前述の通りわかりません。

 

仕事の場なんかでは、「奥様はお元気ですか?」とか、「ご主人の体調はいかがでしょうか?」なんて言い方をしていますが、それが正しいのかどうかはわかりません。もちろん、それで不快な顔をされたり注意されたりしたことは一切ありませんが、あくまでベターというだけで、ベストかどうかはわからないのです。

 

日本のサラリーマンはあまり家族の話はしない傾向があるような気がしますが、一歩海外に出ると、ビジネスの場ではこれは非常に基本的な挨拶です。配偶者の健康状態の確認はもちろんのこと、子供がどのくらい大きくなったか等々、ごく自然な流れて話題に上がりますし、私もクライアントに会った際には必ず質問します。ですから、相手の家族構成や家族の年齢、居住地、子供が通っている学校等に関しては、毎回ミーティングが終わった後に記録を残すようにしています。もっとも、こんな程度のことはビジネスパーソンならみんなしていることでしょうが。

 

とまあ、ちょっと話がズレましたが、それでも未だに日本人とコミュニケーションをとる際には、心の中にモヤモヤとしたものを感じてしまいます。「失礼じゃないかな、、、大丈夫かな、、、」と気になってしまうのです。

 

ということで、今回は「私が既に持っている答えの紹介」ではなく、「読者の皆様への質問」です。こういった話について詳しい方がいらっしゃいましたら、気軽にご連絡いただけると嬉しいです。特に、「奥さん」だとか「奥様」なんて呼ばれた際に女性がどう感じるのか、女性の生の声に興味があります。

 

最後に


以上書いてみて思いましたが、やっぱり私は日本語が好きです。

 

ちょっと調べてみたところ、「日本語にはそもそも目下の者に対する呼称がなく、かつて女性は男性にとって目下の存在であったため呼称が存在しないのだ」なんて書いてあるサイトもありましたし、それは歴史的な事実なのだと思います。ただ、現在そんな寝惚けたことを言う人はいません。私のいる業界など、いわゆる「affirmative action」の一環として、「採用時に能力が同等の場合は女性を優先的に採用する」なんて募集要項にもはっきりと記載されています。極端な話、女性の方が地位が高いのです。

 

ですから、「より公平に」という世界的な流れはよく理解しているつもりです。でもやっぱり、上で書いた通り、「奥さん」とか「奥様」なんていう音の響きはすごく好きなんです。

 

こういう考えの私が古いんですかね、、、
「パートナーはお元気ですか?」なんて言った方が良いのでしょうか?

 

ということで、私が何を言いたくて今回この記事を書いたのかもう伝わったかと思いますので、筆を置く、もとい、キーボードから手を離すことにします。

 

日本ってやっぱりいいよなぁ〜!という思いが、海外生活が長くなるにつれてぐんぐんと増していっている今日この頃です。

 

(※2017年11月9日追記)
早速Twitterのフォロワーさんからご意見をいただいたので、こちらでシェアさせていただきます。上からいただいた順です。

 

既婚女性です。
公的?には「夫」や「主人」を使いますが、 主人の方は何となく【男尊】なイメージがあり、共働きでバリバリ働いてる女性からは嫌がられているかもしれませんね。
気心知れた相手には「旦那」を使ってしまいますが、本当は主人より丁寧な表現ですよね。
私も皆さんの呼び方知りたいです。

 

ちなみに私自身は「ご主人」「奥さん、奥様」と呼ばれても 気になりませんよ。
何というか、記号のような感じです。

 

お友達には”旦那さん”、改まった場合は”ご主人(様)”でしょうか。
私が配偶者のことを話す時は ”◯◯が”(◯◯には名字が入ります)と言っています。

 

◯◯さん(最初にコメントされた方)と似た内容ですが…
友人とか、SNSなんかだとわたしはカタカナで「ダンナ」ですね。そういえば夫の方は同じくunofficialな場だと同じくカタカナで「ヨメさん」と書いてます。余り意識してなかったのですが、カタカナにする事で漢字の字面からイメージされるものを薄めているのかも。

 

拝見しました。自分では夫を使いますが、誰かと話している時はどの単語を使われても大丈夫ですね。そこまでの気遣いを相手に求めていないので(^ω^;)それよりも飲み会のときに上司から今日は旦那どうしてるのと言われるとイラッとします(笑)
話題作りだとはわかってますけども、どうにも(°°;)

 

あっ
こういう呼び方に気を遣っている方が好む呼び方は、「連れ合い」みたいですね。
何人かそう言ってる人を見たことがあります。人色々ですね。

 

トルコ語もkoca夫/karı妻という単語がありますが、性差なしのEş(夫/妻どちらでも使える)もあります。Eşは硬い言葉なので公的な資料や尊敬語として使われている一方、夫kocaは偉大な、巨大なという意味もあり、妻karıも差別用語と言えば大袈裟ですが古い言葉で、日本語の家内みたいな感じです。続

 

私の肌感覚ですが、高学歴なトルコ人は皆さんeşを使っていますね。その方が大人っぽい表現のような気持ちで私も使っています。一方田舎の親戚などはkarı/kocaを使っている人が多いです。まぁ私の夫を始め、差はないよ(気にしすぎ)、という人も多いようですが。日本と似てますね。

 

ちなみに目上の男性の奥さんのことは、叔母の意のyengeを使います😁

 

ご意見をお寄せいただいた皆さん、積極的に参加していただき、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

言葉は文化であり、時代と共に変化するものですが、日本語の良い意味での複雑さと相まって、本当に面白いものだなとあらためて感じました。