元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

私が年賀状を一切出さなくなった理由

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あなたは、まだ出していますか? 年賀状。

 

謹賀新年


読者の皆様、新年明けましておめでとうございます!

 

皆さんにとって、2018年は良い年でしたか?

 

2019年の目標、新年の抱負はありますか?

 

今年、叶えたい夢はありますか?

 

個人的には、ただただ2019年が皆様にとって素晴らしい年になるといいなと願っています。

 

私は子供の頃から「他人の不幸は蜜の味」という日本語表現を心の底から嫌って生きてきたのですが、私も年をとったのか、最近では他人の不幸を見聞きするだけで冗談抜きに胸が痛む時があります。年末年始も悲しいニュースがたくさんありましたし、大きな地震もありました。極力悲しみが少ない年になるといいなと、そんなポジティブなんだかネガティブなんだかわからないことを思っている今日この頃です。

 

日本のお正月


日本の年末年始の雰囲気が私は大好きです。

 

最近では、「海外旅行のための連休」といった認識の方も多いのかもしれませんが、私は貧しい家庭の出ですし、社会人になって以降今日に至るまでずっと貧乏ですから年末年始に海外旅行に出かけた経験は残念ながらありません。

 

日本にいた頃は、一年に一度だけ、年末にのみ東京に訪れる静寂を楽しんでいました。最近のことは私にはわかりませんが、昔は繁華街にも物寂しい雰囲気が漂っていて、それがたまらなく気持ち良かったのを今でもよく覚えています。

 

お正月も楽しい時間でした。私は今では一切テレビというものを見なくなりましたが、昔はお笑い番組を見ながら昼間からお酒を飲んで、多幸感の中ダラダラと楽しく過ごしていました。

 

そして、日本のお正月と言えばやはり年賀状。
若い読者さんたちにはピンとこないかもしれませんが、昔はちょっとしたエンターテイメントとも言える存在でした。ポストにたくさん入っていると嬉しいんですよね。今となっては、なぜ嬉しかったのかも忘れてしまいましたが。

 

昔は「プリントゴッコ」という個人向けの小型印刷機がどこの家にもありました。それを引っ張り出して、せっせと印刷、そんな光景が年末にはどこの家でも見られたのです。

 

その後、パソコンや年賀状作成ソフトウェアが普及し、コンピューター上で作成するのが一般的になりました。住所録の管理も容易になり、一旦文面を決めたらあとはプリンターが自動的に刷ってくれる時代に変わったのです。数時間で全て済むわけですから本当に楽になりました。当時は「せめて宛名だけは、、、」なんて言って手書きをする人も少なくはありませんでしたが、今ではもうそういった日本人も絶滅寸前かと思われます。

 

そして、平成という一時代が終わろうとしている2019年のお正月。

皆さんは年賀状を出しましたか?

 

LINEで済ませた人がほとんどなのではないでしょうか?

 

マナー(?)にうるさい上司がいる方はまだ仕方なく作成しているのかもしれませんが、そういった層もそろそろいなくなりますから、もう少しの辛抱です。

 

とまあ、それは置いておくとして、ところで皆さんはなぜ年賀状を出さなくなったのですか?(もちろんゼロではないとは思いますが、この10年で劇減したのでは?)

 

面倒だから?

 

SNSの方が楽だから?

 

実は、私は年賀状を出すのを完全に止めた、今風に言えば「年賀状を卒業」したのですが、何もそういった理由からではありません。

 

年賀状を卒業した理由


一言で言えば、「手抜きな年賀状がものすごく増え、気合を入れて作成する気が削がれた」からです。

 

昔は電子メールすらありませんでしたから、手紙は重要な通信手段でした。その延長線上にあったのが年賀状であり、皆限られたスペースにアートと近況報告を詰め込むことに本気になっていました。「昨年はこんな一年でした」といった感じの内容が多くて、読むのが純粋に楽しかったです。

 

実はこんな私も、結構後半まで頑張ったんですよ?
パワポ(Microsoft社の『PowerPoint』)やイラレ(Adobe社の『Illustrator』)なんかを使って緻密に作りこんで、米津玄師張りのリリカルな文章で近況を綴ったものです。

 

でも、スマホやSNSが普及し始めた頃からでしょうか、手を抜く人が一気に増えました。

 

スペースを潰すための無駄にデカい「迎春」。定型文と「ことよろ」を組み合わせただけの短い文章。そんな紙切れに一体何の意味があるのでしょうか?

 

そういった残念な気持ちになることが増え、時間をかけ気合を入れて毎年作成していた自分がただのバカに思えてきて、私は年賀状を出すのを完全に止めました。

 

今では皆さんと同じです。LINE、LINE、Facebook、LINE、、、

 

変わったこと


まあでも、わからなくもないな、、、なんて思う部分もあります。

 

年賀状というのは封筒に入っているわけでもありませんから、完全に「オープン」なんですよね。そこにプライベートな情報を載せて投函するという行為自体が現代人には馴染まないのかもしれません。

 

今あなたの目の前にあるスマホのロックは強力です。睡眠中にそっと親指を借りられなければ、家族であっても解錠はほぼ不可能です。

 

そんな時代を生きている我々が、かつては当たり前であった家族写真を載せた年賀状など作成できるはずがないのです。

 

どうでしょうか。プライバシーって一体何なんだろう、、、なんて思いませんか?

 

そうです。こうして日本社会における人間関係はどんどん希薄になっていったのです。

 

もう、戻れませんよ。

 

科学技術の恐ろしいところは、「一旦普及したらもう取り除けない」という性質にあるのです。

 

あとがき


そろそろこのブログは閉じなければ、、、何て思っていたら2019年に突入してしまいました。

 

いやぁ〜やっぱりYoshikiは格好良いですね。SUGIZOも最高です。
ああいった最高クラスのオジサンにはさすがになれませんが、やっぱり格好良く生きるというのは大事なことですよね。

 

そして、皆さんが大好きな「Lemon」。ああいうのがウケるということは、みんなまだそういう心を持っているということなのでしょうね。アップルとか、アマゾンとか、AI(人工知能)でも何でもいいわけですが、巨大な津波みたいなものだと私は思っています。我々がそれに抵抗しようと思っても無理。ただ我々は押し流され、特に欲しくもない食べ物を強制的に口に突っ込まれているだけなのです。

 

皆さんは、そういう現実に疲れませんか?

 

例えば、そんなにインスタって楽しいですか?
渡辺直美以外はフォローしていても結局飽きちゃうんですよね、、、

 

ということで、今年もこういった感じで極力読みやすい文章という名のオブラートに包みつつレモン、もといライム(rhyme)を皆さんにお届けできたらと思っています。

 

今年も、名前も顔も、男か女かすらわからないあなたに、画面越しであっても届きますように。

 

本年も当ブログをよろしくお願いします。