元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

民主党&維新の党の合流後の新党名は「民進党」!? 台湾人が激怒する理由

昨日、台湾在住日本人にとって非常に衝撃的なニュースを目にしました。

 

民主党&維新の党の合流後の新党名は「民進党」


日本の民主党と維新の党が合流というか、合体するという話が決まってからけっこう経つわけですが、新党の名前がようやく決まったそうです。
それがなんと「民進党」!!!
彼らの支持者たちがこの名前を推したようなのですが、間違いなく確信犯ですよね。

台湾では、今年の1月に総統選挙が行われました。
この選挙で、野党の民進党(民主進歩党)が現政権の国民党(中国国民党)に大勝し、政権交代が確実になったのです。
(この選挙については、私も過去に以下の記事を書いています。)

 

taiwanlover.hatenablog.com


この選挙に関しては日本のメディアもそれなりに大きく報道したそうですから、民主党や維新の党の支持者たちももちろんこの件を知った上で新党名に「民進党」を推したのでしょう。

 

台湾人が激怒する理由


台湾人というか、台湾の民進党支持者たち(台湾人の過半数)にとっての話なわけですが、こんな話を耳にしたら怒らないわけがありません。職場で同僚に話を振ってみたところ、既に知っていたようで「私たちの考え方に近いのは自民党なのに!」と怒っていました。
あまり詳しい事情を知らない方も少なくないのかもしれませんが、台湾における民進党支持者は基本的に台湾独立派であり、極端に言えば「反中国」、別の角度から言うなら「反共産主義」の左派政党なのです。「アメリカ寄り」なんていう言い方もできるかもしれません。

ということで、まあ両者共に「左派」であることは確かなのですが、敵対する相手が決定的に異なるのです。ものすごく大雑把に言えば、日本の民進党は「反共主義」を掲げている自民党に敵対し、台湾の民進党は「親中国」である国民党と敵対しているわけですから、両者の政治的思想や立場は真逆とも言っていいくらい乖離したものなのです。
このことは、台湾の民進党支持者たちが怒っていることからも明らかです。日本の政治経済関係のニュースは台湾でもよく報道されていて、台湾の人たちも日本の民主党がどんな政党かくらいは知っているのです。

 

管理人の個人的な感想


選挙は戦いですし、野党がしっかりと機能するということは民主主義において非常に大切な要素だと思います。個人的には、自民党がやっていることの中には支持できる政策もできない政策もあります。ですから、野党の方たちにはぜひ的確に批判してもらって、より優れた政策をどんどん提案してもらいたいと思っています。

今回は具体的な政策論に入る以前の問題なわけですが、私はこういった気持ち悪いやり方が本当に嫌いです。いくら違う国とは言え、台湾は日本のすぐ隣にある国ですし、歴史的にも両国は極めてつながりが強いわけです。誰も台湾の人たちの心象を想像しなかったということなのでしょうか。
もう決まってしまったことだから仕方がないけれど、民主党が提案していたのは「立憲民主党」だったそうなので、個人的にはそちらにして欲しかったです。