元台湾在住サラリーマンの徒然なる日々

かつて台湾に数年間住んでいた日本人サラリーマンが綴る雑食系台湾ブログ。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

(濃厚接触者の調査停止)コロナ封じ込めを諦め国民の「コロナ慣れ」を目指す日本

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日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策が大きく変わりました。

 

濃厚接触者の調査停止


どうもあまり大きく報道されてはいないようですが、日本は新型コロナ対策において大きな方向転換をしました。濃厚接触者調査の部分的停止を決めたのです。


2021年1月8日、神奈川県は新型コロナウイルスの感染経路や濃厚接触者を調べる「積極的疫学調査」の対象を翌9日から県内全域で大幅に縮小すると発表しました。病院、高齢者施設、福祉施設などの関係者に関しては調査を簡略化して続ける予定とのことですが、それ以外は原則停止。都道府県単位での調査縮小はこれが全国で初めてです。


メディアが連日報道する「新規感染者数」を減らそうと思ったらこれが最も安直な方法だろうと思っていはいましたが、とうとうやったか、といった感じです。


そして、2021年1月10日、小池百合子都知事は東京、千葉、埼玉も神奈川県と歩調を合わせ、濃厚接触者調査を一部を除き停止すると発表しました。

 

諦めた「封じ込め」


濃厚接触者調査停止の一番の理由はやはり「感染経路不明な感染者が多過ぎて追跡に意味があるとは思えなくなってきた」という現場の声が大きくなってきたことのようですが、そうは言っても「濃厚接触者認定してPCR検査したら陽性だった」というケースは依然たくさんあるわけで、政治的な圧力なのかなと勘ぐらずにはいられません。


それに、追跡調査をしないということは「コロナ封じ込めは諦めます」と言っているのと全く同じですからね。これでもって正式に「日本はコロナ禍の終息を目指さない」ということが確定したわけです。

 

感染者数は今後自動的に減る?


今回の調査停止により、おそらく今後はあまり日本における新規感染者数は増えないのではないかと思われます。東京都で2,000人や3,000人というのはまだもしかしたらあるかもしれませんが、それ以上の数字になることはまずないでしょう。今後は検査数も減るでしょうから、むしろ自動的に減っていく可能性の方が高い気がします。


逆に個人レベルで見れば、今回の調査停止によって感染発覚が遅れコロナで死ぬことになる人は増えるのではないでしょうか。まあでも、今年は皆マスク着用等の対策をしている影響でインフルエンザで亡くなる人が激減しており、結果的に死亡リスクの高い高齢者たちはよく長生きできるようになったそうです。なので日本人全体の平均寿命という観点から言えば、コロナ禍が長引いた方がメリットが大きいということなのかもしれません。私自身、こういう話を紹介していて頭がクラクラします。


メディアが連日報道している「新規感染者数」には一体どの程度の意味があるのでしょうか? 案外政治的な力で何とでもできてしまう数字なんですよね。今の日本に本当は一体何人の感染者がいるのか、調べる方法はもちろんあります。知らない方が良いこともあるということなのでしょうかね。なんだかなと。

 

これは朗報?


今回の調査停止を「朗報」と捉えている方は多分多いでしょう。現状、「検査拒否」が頻発していて、保健所側もそういうのにうんざりしているから今回のような判断に至った部分ももちろんあるはずです。


私は非正規雇用で働いている社会の底辺ですからよくわかります。コロナなんかに罹ったら多分クビです。クビというか、次回の更新を拒否されるという形で会社から追い出されることになります。ですから熱が出ようが咳が出ようが検査など受けるわけにはいきません。同じような方は日本社会には多いのではないでしょうか?


私くらいの年齢だとまず重症化はしないわけで、真に怖いのは「感染」ではなく「感染が会社にバレること」に他なりません。

 

目指すは「コロナ慣れ」


今回の1都3県の決断は今後の日本のコロナ対策の方向性を示すものでもあります。


今後我々日本人は一丸となって「コロナ慣れ」を目指すことになるのです。封じ込めを諦めコロナと共に生きる道を日本人は選んだということです。


本日ニュース記事にもなっていましたが、米製薬企業モデルナの最高経営者(CEO)ステファン・バンセル氏が「新型コロナウイルスは永遠に消えて無くならないだろう」、「我々は永遠に新型コロナと共に生きていかねばならない」なんて公の場で言ってしまったようですからね。遅かれ早かれ、、、ということではあるのでしょうが。


私は昨年中は「新型コロナは風邪」とずっと主張してきたのですが、四面楚歌だったので「それならいっその事皆が”いいね”したくなるブログ記事を書いてやる!」なんて思い立ち2021年は「皆で頑張って封じ込めよう!」という主張に切り替えました。

 

taiwanlover.hatenablog.com


そしたらこれですよ。どんなに勢いのある株でも私が買った瞬間からグングン下がります。売ろうものなら水を得た魚のように元気良く値を上げます。外国為替市場も投資信託も何でもかんでもそんな感じ。もういっその事ペンネームを「令和のキングボンビー」に変更しようかと迷ったくらいです。


とまあそんなわけで、政治家たちが匙を投げてしまった以上、もういくら「コロナを封じ込めよう」なんて言っても無意味です。本能寺の変の時の織田信長のように諦めましょう。受け入れるしかないのです「コロナのいる生活」を。皆が「まあ仕方ないか」と思えた時にコロナ禍は終わるのです。